社会医療法人 三宝会 南港病院

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今年のインフルエンザはどうなる!?

  • 感染症について
2022/09/30


今年、6月に東京都内の小学校で季節外れのインフルエンザによる学年閉鎖がありました。

当院の発熱外来でも受診された方の中に数例、季節外れのインフルエンザと診断される方がいらっしゃいました。過去、2シーズンほどインフルエンザの流行がなく、日々、COVID-19の対応をしていたこともあり「この時期にインフルエンザですか?」と診察された医師と話したのを覚えています。

北半球に位置する日本では、インフルエンザの流行を知るうえで、南半球の流行状況が参考になります。

オーストラリアでは、2022年4月後半からA型インフルエンザの感染者数が増加し、医療がひっ迫する状況が発生していました。感染症学会の今シーズンのインフルエンザ感染症に関する提言では、この状況に加えて、国内での流行がなく、社会全体のインフルエンザに対する集団免疫の低下や年齢別の抗体保有率調査の結果などから、一旦感染がおこると、特に小児を中心に大きな流行となるおそれがあるとしています。

小さな子どもは感染対策が難しく、保育所などで発生すると子どもから大人(親)へと家族感染で広がっていくことが予測されます。

インフルエンザに感染した可能性がある場合、医療機関でインフルエンザ迅速キットによる検査を行い診断します。

治療は、抗インフルエンザ薬による薬物療法が中心となります。治療薬は、飲み薬(2種)、吸入薬(2種)、点滴(1種)と種類があり、1回で治療が終わるものと、数日かけて治療するものがあります。どの治療薬を使用するかは診察時に医師とご相談ください。学校や職場の規定に応じて一定期間ご自宅で療養となります。

インフルエンザワクチン接種については、「小児、妊婦も含めて、接種できない特別な理由のある方を除き出来るだけ多くの方に、インフルエンザワクチンの積極的な接種を推奨します」と、ワクチン接種を積極的に推奨しています。インフルエンザワクチンは接種後2~3週間で抗体がつくられ、持続期間は4~5カ月ほどと言われています。

1回接種の場合、10月下旬頃から11月中旬頃、小児の2回接種などでは、1回目接種後2~3週間の間隔をあけ、10月中に1回、11月中に2回目の実施を目安に12月頃には抗体ができていることを考慮して接種スケジュールを検討してみてください。

インフルエンザは飛沫感染によって広がる感染症です。

引き続き、「手洗い・手指消毒」「マスクの着用」「換気」「蜜を避ける」などの基本的な感染対策を丁寧に実践しインフルエンザを含む様々な感染症から身を護りましょう。

インフルエンザワクチン接種のご予約について

https://www.nanko-hp.com/archives/13785