社会医療法人 三宝会 南港病院

0570-06-2323

大阪市住之江区北加賀屋2-11-15

9:00~12:30 / 16:00~19:00

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「みんなの家カフェ〜オペラ演奏付き〜」が開催されました!

  • 介護部部門より
  • ユマニチュード〜優しさを伝える技術〜
  • 地域にでていくケアをしよう
2024/03/26

3月25日(月)に第二回目の「みんなの家カフェ」に行ってきました〜!
今日はなんとオペラ演奏付きという特別回。入居者さんのお孫さんが素晴らしい音楽を奏でてくれました🎵

 

このマスコットキャラクターはみんなの家カフェスタッフのみんなが胸につけているバッジとおなじ!

元気が出るぱきっとしたオレンジ色が目印!ここがめばえキッチンです。
そして今日はめばえじゃないよ〜!というのを伝えるために、のぼりも立てました。

一般の方も気軽に足を踏み入れてほしい・・!

そしてのれんは入居者さんたちの手作り!合いすぎる・・・手作り感が愛おしい、たまらない!

いろんな才能をお持ちでびっくりします。

みんなこっち向いてる、なんか似てる、、

入るとすぐに出迎えてくれたのは受付のみなさん!
はじめてのお顔もありますが、前回もスタッフをされていた方も見えてうれしい。

受付で注文を聞いてもらい、お金をわたします。
スイーツセットで200円!
ただ注文するだけではなくのんびり会話をしながらなのが愛らしい。

いろんな人と交流できてうれしそう。お客さんも入居者さんもたのしそうでとにかく優しい空間、微笑ましいです。

わたしはレモンティーに!◎
お席は自分でえらんで座ります。お水がほしいひともセルフで!レモン水おいしい〜

ドリンクも入居者さんスタッフがいれてくれます!

ドリンクを受け取り、お客さんのもとへ持っていきます。
こぼれそうでこちらがあたふた焦りながら見守りますが、意外と大丈夫なもんなんですね。

ある入居者さんの奥さまは、介護士さんから「なんでもやってあげずに一旦任せてみて」とアドバイスを受けできる限り見守るようにしていたらほんとうに大丈夫で、それからわたしは見守るようにしているの、とおっしゃられていました。

「このひとは昔からなんでも自分でやる人だったの、こういうふうになってもひとりでやりたいのね」と。

「きょうは寒いのにありがとうね」「ゆっくりしていってね」などただ渡すだけではなくほんとうの店員さんみたいに気遣いの会話をしてくれてびっくり。

店員さんとしての役割を一生懸命全うされている姿に胸を打たれました。
店員さんにしか見えない。ほんとうに認知症なのか?

ふらふら持ってきてくれるところや間違えて違う机に持っていくところ、そして目線や会話が愛いっぱいでどこまでも優しくてかわいいところ。

じかんがゆっくり進んで、ひととひとが向き合う。大阪という都会でしかも市内にこんなにも自然であたたかな空間があるのだなあと感動してしまいます。

手作りのスイーツふたつ。ケーキと、クッキー。めちゃくちゃおいしかった!

お客さんとして参加していた入居者さん、ふだんはこんなに食べないらしいのに、前回も今回も完食。なんなら奥さまの分まで食べた!

フォークで刺したらクッキーが割れて飛んでいき、机の上に散らばる。

奥さまがもう手で食べ〜と言い、手でいろんなところに飛んでいってるクッキーのかけらを拾い食べる、それを優しい目で見つめる。

さくらクッキーは販売もしてました!手作りのやさしい味、おいしかったなあ。

大混雑!大繁盛!40名ものお客さんがきてくれ、スタッフのみなさんはとっても頑張っていました。

洗い物までしっかりやります。得意技かのように上手だった!!もしかしたらずっと、主婦をされていたからなのかなぁと想像してみたり。

このおばあちゃん、すっごく目を見て話してくれるし優しかった。素直さと懐の広さというか、やっぱり大先輩だと思いました。。

仲良くなったので記念撮影(^^)v
「あなたどこにいるの?名刺ちょうだい!」と言われ名刺を渡しました笑
絶対連絡かかってこないだろうけれど、全然認知症にはみえないし、ここにいる認知症のみなさんがほんとうにあたたかくて。

こどもみたいに「愛いっぱい」なのが「認知症」の方なのかも、と思う。
裏表がまったくなく、裸の愛で接してくれるから私も裸になれるし、実家に帰ってきたみたいにほっとする。

そうこうしている間にオペラがはじまった!

入居者さんのお孫さんで、イタリアに9年くらい住みながら、オペラを学んでいるそう。

今日は友人のピアニストの方と一緒に来てくれ、おばあちゃんに素敵な生演奏をプレゼント。

本当にびっくりするほどのパワーでオペラを披露してくれました。プロの歌声はこんなにもすごいのだな、生で聴くとまるで違う。全身に響き吸い込まれる。

みんな真剣に聴いてました。

途中からは日本の唱歌を歌ってくれた!

「歌っていいよ!」と言われたわけではないのに一緒に歌うおばあちゃん。楽しそうというより本人はいたって真剣。

その隣では涙を流す入居者さんやお客さんの姿も。ひとりふたりではなく結構多くの人が泣いていました。

と思いきや楽しくなって踊ったり、一緒に歌ってみたり。

ことばがうまく話せなくなっている入居者さんも叫んでいるみたいに、立って、大きな声で歌ってた。

「どう思われるのかな」とかではなくありのままに、今自分がやりたいことを気持ちよくやってみせる姿が素敵だった。

そしてそんなふうにありのままを生きているみなさんだから、音楽に深く共鳴するのだろうと思う。

「アンコール!」「アンコール!」

最後はアンコールまでお願いし楽しく歌い終了。大きな大きな拍手の音が会場に響き渡ります。

感想をマイクで聞いたところ、「うれしかった」との声が多く聞けてびっくりしました。素敵な音楽を聴けて、うれしかったんだなあ、うれしいのが一番だ、、。

会がお開きになった後、感想を個人的に入居者さんたちに聞きに行ったら、なんと「生きててよかった」とのお声まで。

遠くまで生演奏を聴きに行くことはむずかしいけれど、自分が住んでいる場所の下で開催されていて、介護士さんたちもいっしょなら、安心してたのしめる。

ここ、めばえキッチンでみんなの家カフェを開催する良さを今回も気づかされました。

中加賀屋3丁目のつるさんかめさんとみんなの家、そして南港病院グループ全体で大事にしているユマニチュード(Humanitude)という、フランスで生まれた認知症ケアの方法があります。

フランス語で「人間らしさ」を意味し、「人間らしさを取り戻す」という意味も含まれています。

「あなたを大切に思っている」とことばや行動で伝えること。

たとえば同じ目線で近くから、優しく穏やかな声で話すことや、ゆっくり優しく触れることなどが技法の一部です。

それをここの介護士さんたちは心掛けながら普段から入居者さんに接しているのですが、私がこの日驚いたのは、入居者さん自身がユマニチュードを実践している、ということ。

たくさん手を握ってくれたし、抱きしめてくれたし、好きだと伝えてくれた。

わたしなんにもしていないのに、それ以上の愛で接してくれる。こんなに愛されているという安心感の中で過ごせるカフェ、そうそうないんじゃないかと思う。

誰でも参加可能なので、ぜひ「みんなの家カフェ」に、そして愛に溢れるおばあちゃんおじいちゃんたちに、会いに来てください。

毎月第4月曜日の13:30-15:30で開催しています。

次回は「4月22日(月)」です!

開催場所:健康-野菜研究所 めばえキッチン
大阪市住之江区中加賀屋3-1-21