社会医療法人 三宝会 南港病院

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夏場の「ヒートショック」にご用心!

  • 看護部より「身体拘束ゼロを目指して」
2025/08/22

脱水症状は脳梗塞を引き起こす恐れも

先日、住之江区保健福祉センターで「夏こそ脳梗塞に注意が必要~脱水を契機に~」をテーマにお話する機会をいただきました。

当日は、脱水症状が脳梗塞の引き金になること、そして下記の脳卒中予防10か条について解説しました。

【脳卒中予防10か条】

・第1条:手始めに 高血圧から 治しましょう

・第2条:糖尿病 放っておいたら 悔い残る

・第3条:不整脈 見つかり次第 すぐ受診

・第4条:予防には たばこを止める 意志を持て

・第5条:飲むならば なるべく少なく アルコール

・第6条:高すぎる コレステロールも 見逃すな

・第7条:お食事の 塩分・脂肪 控えめに

・第8条:体力に 合った運動 続けよう

・第9条:万病の 引き金になる 太りすぎ

・第10条:脳卒中 起きたらすぐに 病院へ

ご参加くださった皆さまからは「どんな症状が出たら脳梗塞を疑えばよいのか」など、沢山の質問をいただき、関心の高さを感じました。

暑いなか、会場に足を運んでくださった皆さまに心より感謝申し上げます。

冷房の設定温度と外気温の温度差に注意!

脳梗塞を誘発する要因の1つである「ヒートショック」は、冬に注意を呼びかけられることが多いイメージがありますが、実は夏にも発生します。

ヒートショックとは急激な温度差によって血圧が大きく変動し、心臓や脳の血管に負担をかける現象で、脳梗塞や心筋梗塞の原因となります。たとえば、冷房で25℃に保たれた室内や電車から、35〜40℃を超える猛暑の屋外に出ると、10℃以上の温度差で血管が拡張し、血圧が急激に低下します。その結果、めまいや立ちくらみ、最悪の場合には脳梗塞や心筋梗塞につながる危険があります。

また、冷えた部屋から蒸し暑い浴室や、冷房の効いていないトイレ・廊下への移動も注意が必要です。

夏のヒートショックを予防する3つポイントは、以下のとおりです。

●室内外の温度差を10℃以内に抑えること。

●冷房は「段階的に下げる」2段階冷却を心がけること。

●外出や入浴前後のこまめな水分・電解質補給を行う。

ほかにも、レモンやブロッコリーに多く含まれるビタミンCは血管の柔軟性を維持し、血圧変動のリスクを抑える働きがあるといわれています。

記録的猛暑が続く今年の夏。冬だけでなく「夏のヒートショック」にも十分注意を払い、ご自身とご家族の健康を守りながら、安心して毎日を過ごしていきましょう。

猛暑で体調が悪くなり、めまいや吐き気、ふらつきなどの症状が出たら熱中症を疑いますが、それに加えて顔や腕のしびれ・麻痺、ろれつが回らない、力が入らないといった症状が加わると脳梗塞の危険性があります。

気になる症状がある場合は、南港病院( TEL:06-6684-8804)までご連絡ください。