社会医療法人 三宝会 南港病院

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目線を合わせ介助する大切さを、身をもって学びました。

  • 介護部部門より
  • ユマニチュード〜優しさを伝える技術〜
2024/03/26

ユマニチュードは、その人の人間らしさを大切にしたケアを提供することですが、デイサービスに来られる利用者様に対して意識しているのは「大切な存在で尊重されている」気持ちを持っていただけるようにすること。そのために、目線を合わせて介助を行うことを心がけています。
来設当初からなかなか入浴してもらえずで、認知症もあり、既往歴に心不全、高血圧で耳が不自由で聞こえにくいという利用者様がいらっしゃいました。プライドも高く自分の信念・誇りを持たれた方でした。90 歳を超えてもご自身で歩行され、独居で生活されています。ただ入浴だけは何度お声がけしても入浴していただけない方でした。
最初に心がけたことは、ユマニチュードを用いて相手の目線を合わせ、筆談を続けたことです。 お迎えの時には「おはようございます。今日もいいお天気ですね。デイサービスに一緒に参りましょう」と筆談でお話しするところから始めました。 それでも入浴となると「今日はしんどいのでやめときます。」と返される事が多々ありました。そこで娘様が心配されていることをお伝えしていきました。
最も大切にしたこと。それはユマニチュードの「知覚の連結」です。お天気や服装・趣味のことから話しかけ、筆談を交えながら「お迎えにあがりました」と伝えます。そして、お帰りの際は「今日はご入浴いただきありがとうございました」と感謝の気持を書かせていただきました。振り返ってみれば、このことが「再開の約束」の形であったように思います。その繰り返しを数か月間行うことで、ひと月に数回しかご入浴していただけなかったのが、4 回~6 回と増えるようになりました。
今回、自分本位の介護や声かけだけでなく、利用者様がどんなお気持ちなのかを推し量り、意思疎通が悪ければ筆談を通して目線を合わせながら関係を少しずつ築いていくことの大切さを学びました。今後もユマニチュードに取り組み相手を理解し尊重し、丁寧に関わることに努め、今まで気づかなかった利用者様の変化に気づけるように自己研鑽していきたいと思います。



デイサービス(しらなみ) 介護職員 勤続6 年9 か月