「リフレクティング・チーム」という新しい“対話のかたち”

2025年12月11日

医療の現場では、患者さまやご家族の想いをどれだけ丁寧に受けとめられるかが、とても大切です。

 

当法人では、家族療法やオープンダイアローグなどの対話的アプローチを取り入れていますが、

その中心となるのが 「リフレクティング・チーム」 という方法です。

 


■ リフレクティング・チームとは

 

患者さまやご家族の語りを、複数の専門家が静かに聴き、
その受けとめ方を 目の前で言葉にしてお返しする 対話の方法です。

 

評価したり結論を押しつけたりするのではなく、

と、そっと視点を差し出します。

 

専門家のやり取りを患者さまがそのまま見てよい、という “オープンさ” が特徴で、
その場に安心と信頼が生まれます。

 


■ どんな変化が生まれるのか

従来の医療では、「正しい答え」を見つけようとしがちでした。
しかしリフレクティング・チームに触れると、
答えは一つではなく、多様な見え方があってよい という感覚が広がります。

ご家族からは、

などの声が寄せられています。

こうした積み重ねが、やがて ご家族自身が自分の言葉で語り直す力につながります。


■ 倫理と人間性を大切にする医療へ

私たちの医療の原点は、
診断や治療の前にまず 「人と人が出会う」 ということです。

リフレクティング・チームは、その理念を形にしたもの。
一人ひとりの物語を尊重し、答えを押しつけず、共に考えるための方法です。

2026年開院予定の 南港ユマニテ病院 でも、この対話を中心に据え、
患者さまにとっての “心の安全基地” をつくっていきたいと考えています。


患者さまやご家族が語ってくださる言葉には、その方の人生がつまっています。
その物語を大切に聴き、共に歩む医療でありたい——
そのための鍵が「リフレクティング・チーム」です。

これからも、対話を大切にした医療・ケアを丁寧に育ててまいります。

 


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