「職員紹介」めばえキッチン 店長

2023年9月12日

健康-野菜研究所 めばえキッチン
店長 米澤 登支美

地域の人とマチにいいことを
次々とめばえさせる
「発信型カフェ」として愛される存在に。

★めばえキッチンは、南港病院がはじめて挑む飲食事業です。
どんな気持ちで取り組んでいますか?
プレッシャーはありませんか?

 

不安がないわけではありませんが、ワクワクの方がずっと大きいです。
「地域に開かれたとこ ろ、地域の人が集まれる場所を作りたい」というコンセプトに魅力を感じ、この事業に参加し たいと思いました。
加えて、南港病院が携わっている障がいを持っている方の支援、介護・福祉といった取り組みに以前から関心を持っていたということもあります。
単にカフェを作るだけだったら、手を挙げなかったかもしれません。

めばえキッチンは、地域の方とともに育てていくお店だと考えています。
そのために自分のSNSを使ってアンケートを行い、このマチの人に受けそうなプレオープンのスイーツメニューを考えたり、
グランドオープン後のランチやお店のあり方を模索したり…。
私がこれまで実践してきた料理教室で経験したこと、学んだことのすべてを注ぎ込むつもりでいます。

 

★めばえキッチンがオープンするにあたりこだわっていきたいこと、チカラを入れたいことは?

 

季節の食材だけでなく、それ以上に調味料にもこだわりたいです。
手作りの調味料を用い素材の味を引き出すことで、
お客様に「ふだん味わえない、おいしさを知る」「こんな食べ方もある んだ」といった新しい発見をお届けしたいと考えています。

想定ターゲットである30〜40代の主婦がいちばん気になっているのは、家族の健康です。
その想いを、めばえキッチンがお手伝いしていきたい。
これが、「カラダにいい」と「おいしい」をひとつにするという考え。
グルテンフリーのスイーツや発酵ランチなどをゆっくりと楽しみながら、
お客様に自分のカラダについて考える習慣がめばえていくことを目指しています。

 

★キッチンに立つとき、どんなことを考えていますか?

 

私が料理教室などやってきて学んだこと、それは「目の前の人が喜んでくれることをする」ということです。
その姿勢は必ずお客様に伝わると思うし、お店の雰囲気にもつながってくると信じ、今日までやってきました。
私が大切にしているのは「寄り添う」という言葉。
お客様一人ひとりに合わせたおもてなしを常に心がける。
その結果、おいしい!の声が次々と生まれ、地域の皆さんもリピーターになってくれると思っています。

 

★めばえキッチンを地域の人が集まれる場所にするために、どんなプランを考えていますか?

 

具体的には、フードロス対策につながるワークショップを考えています。
これは調味料を自ら作ることで、
その調味料を生む際に出る食品ロスを削減しようとするもの。
11月はゆず胡椒、2月は味噌、5月はらっきょう、6月は梅干しといった
プランを考えています。
みんなとおしゃべりしながら作ると楽しい。
一人でやると、つい苦行になってしまうから(笑)。
もちろん、出来上がって食べたらおいしい。
また、あそこで一緒にやりたいね。
そんな循環を作っていけたらいいと思っています。

そして、お店の賑わいがマチの中に広がっていって地域のコミュニティ・グループなどが活動の場として積極的に活用してくれることも期待しています。時間があれば周りの人や歩いている人にお店の紹介をしていることが実を結んだのか、カフェスペースをミーティングに使わせてほしいという声もいくつか届いています。

 

★住之江区「中加賀屋」というマチに対し、めばえキッチンができることは?

めばえキッチンの近くには大きなアーケードを備えた商店街があり、買い物に便利なところです。
そして、地域の方への事前アンケートでわかったのは、買い物に来る若いファミリーのほとんどが共稼ぎだということ。
共稼ぎの家のお母さんは、自分こそカラダにいいものを食べてカラダをいたわることが必要なのに、夫や子供ばかりを見てご飯を作っています。
めばえキッチンは、そんなお母さんにとって、おいしい食べものと一緒に「ホッとできる」時間や場所でありたい。
同じ毎日を過ごすお母さん同士が集まれる場所になりたい、と考えています。「この店に来たら、カラダにいいものが食べられる。
今日のメニューを参考に家でも作ってみようか な」。
めばえキッチンが、家族みんなの健康を考えて食事を作る“スイッチ”になれたら、このカフェをやった価値があると思うのです。

 

★ちょっと気が早いかもしれませんが、めばえキッチンに描く夢を教えてください。

中加賀屋には、昔から続く小さな工場や商店が多い。
仕事が忙しいからでしょうか、お店にご 飯を食べに行くことが当たり前になっています。
だから、食へのこだわりを持っている人も多 い。
その特性を刺激するように、いま考えているのは『発信型カフェ』という新しいスタイル。
「カラダにいい+季節のおいしい」を次々に発信していこうと思っています。中加賀屋の方は、 食べものに対し鋭いアンテナを持った人たちなので、そこでまた会話が生まれるはず。
めばえキッチンならではの食にまつわるメッセージを発し続けることで、固定客の確保にもつながるでしょう。

また、上のグループホームに入居されている方と地域の子供たちとの交流の場・遊び場として、めばえキッチンを活用する企画も考えたりしています。
これは、核家族が多いという中加賀屋の土地柄から生まれたアイデアです。
おばあちゃん・おじいちゃんが一緒になって昔の遊びやおしゃべりを楽しんだら、お互いに新しい元気が生まれるような気がします。
同時に居場所に困っている子供たちを支援することもできます。
めばえキッチンだからできる新しいカタチの「地域貢献」を提案します。




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