~ユマニチュード第4の柱「立つ」~

2019年9月25日

本日の法人内勉強会(三木塾)。テーマは~ユマニチュード第4の柱「立つ」~でした。
 
ケアを受ける人が40秒間立っていることができれば、立位と座位を交互に組み合わせることでいろいろなケアができます。24時間のうち20分立つことができれば寝たきりにならないと言われます。人生最後の時まで立位機能を維持して人としての自信と誇りを保つことができます。着替えに2分、トイレまで3分、体を拭く時に10分、歯を磨く時に5分、髭を剃ったり顔を洗ったりに5分。合計20分以上立つことを目標にしましょう。多くの場合歩けないのは医原性であり、高齢者が寝たきりになるのは寝かせきりにしてしまっていることが原因なのです。危ないから(介護よりも記録など他の仕事が忙しくて支えてあげに行けないので)という理由で勝手に起きてこないでくださいとベッドから離れる事を禁止する援助側の意識を変えなくてはなりません。ヨーロッパの先進国には「寝たきりの老人はいない」と言われるが、それは援助側が立たせる努力をしているという事なのではないでしょうか。高齢者に精神安定剤や睡眠剤(筋力低下という副作用がある)を安易に処方していることも寝かせきりにつながるのだと思います。
 
→機械浴で入浴してもらうよりもベッドサイドでの立位清拭の方が良いと思いました。最近の腕時計では立っている時間を計測できるものがあるので、一日20分立つ事を目標にケアをしましょう。まだユマニチュードというものがなかった15年以上前の事ですが、父が脳梗塞で倒れてお世話になっていたヘルパーさんたちの中で一人だけ、父をベッドサイドで立たせてオムツ交換や着替えをさせていた人がおり、父に「大先生、立ってください」と声をかけながら清拭してオムツを替えてくれていました。当時はそう思わなかったのですが、彼女は正しかったのですね。


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