第21回「子供の心」研修会1日目 に参加

2019年7月15日

1.子供の心とことばの育ち:子どもの発達支援を考える
STの会 中川信子

☆ことばを教えるではなく、ことばを交わす。子どもと気持ちを共有することが、心と言葉の両方を育てることになる。
☆じょうずな話し方のコツ。*笑顔と明るい声。*名前は歌うように呼ぶ。*子どもの注意興味に大人が合わせて言葉をかける。*ダメとは言わずこちらの願いを伝える。*良いところを探し、ポジティブな言葉がけ。*自己肯定感を高めるフワフワ言葉。
☆避けたい言葉は*「~しないと~できないよ」*ダメダメの連発。*一方的高圧的な命令口調。
☆望ましい接し方はすべての子供にとって有効。生活リズムの確立、体をつかった遊び、体が元気、心が健やかな普通の暮らしを丁寧に。「吃音リーフレット」は無料ダウンロードできます。

 

2.感情のコントロールが苦手な子供へのアンガーマネージメント
早稲田大学 本田恵子

☆怒りは二次感情。解決策は一次感情のである「欲求」を理解し、それを適切に表現する方法を教えることです。
☆相手の気持ちを受け止め、欲求をことばにする→相手の主張を聴き気持ちを受け止める→適切な方法を示唆する。

 

3.発達に課題のある児の睡眠について考える
大阪大学連合小児発達学研究科 谷池雅子

☆パラソムニア(夜驚症、睡眠遊行症):就寝時のテレビ視聴習慣やメディアネット視聴などはリスク因子である。スティーブ・ジョブズは自分の子供にスマートフォンを与えなかったという。
☆小児期発症レストレスレッグズ症候群:海外での有病率は1~12%といわれる。足の不快感は様々な形で表現される。90%で経口鉄剤が有効。
☆小児の閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)は約4%に発症する、就学前はアデノイド増殖が最大の時期であり、治療の第一選択はアデノイド扁桃摘出術。放置すると成長障害を生じる。大人と違い、眠気より多動衝動性、注意力低下や学力不良など認知行動面の問題が生じやすい。
☆いびきによる睡眠の質の低下が発達に与える影響は大きい。4年後の多動のリスクは4~5倍増加する。睡眠覚醒リズム表を作成する。
☆学校での居眠りがナルコレプシーである確率は低い。世界の小中高生の睡眠時間を比較すると日本が1番短かく、家庭のライフスタイルに関係する事が多い。
☆睡眠覚醒障害と不登校:学校に行きたいというモチベーションが低い子どもは発達障害のスクリーニングが推奨される。


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