住み慣れた場所で看取りを支える在宅医療

2019年6月23日

たんぽぽクリニックを主催する永并康徳先生の講演会に参加しました。生きがいとは人に必要とされること。チームで地域医療の充実を実現したい。という想い。
在宅医療は自分らしく生きるを支える医療。困難事例は断らない。私たちが最後の砦となる。
治す医療doing から支える医療being へのシフト。支える医療とは患者さんと同じ立場に立って考えること。チームで考えると思いもしなかった意見が出てくるという喜びがある。
もしあなたが今死んだらどうしますか?後悔しませんか?ピンピンコロリで亡くなる人はほとんどいない。ほとんどの日本人は介護を10年受けてから死んでいく。
医療者、家族、患者という3人称の死だった。それから2人称の死を父親の死で経験してご家族の気持ちを知った。そして自分が進行癌と宣告された時に自分の死、1人称の死を感じた。
病院に入院するとはっきり感じることがありました。医療者は業務を施そうとする人being、自分の立場で考えてくれる人doing に分かれていると感じたのです。私はdoingの医療をしようと決めた。診療所ではクレドを毎週唱和する。楽なようにやりたいように後悔しないように患者さんを支える。死も人の大切な営みの一つであり、しっかりと死に向き合うと人生は変わる。大往生したい、毎日を大切に生きたいと思うことを実感する。
点滴をしなければ脱水になるので、吸引は必要ない。点滴や身体拘束はしない。病院でしていた点滴をやめると食べれるようになることもある。身体拘束を中止して嫌なことさえしなければ穏やかです。たんぽぽ寿司はムースでできている。亡くなるまでをどうより良く生きるか?見取りのときに点滴をしない。死に向き合う。最後まで食べられるいい時間が過ごせる。耳鼻科医、歯科衛生士など多職種の食支援チームが食べることを支える。
 

 
アドバンスケアプランニング:医療とケアの話し合い。もしものときのために繰り返し話し合い、その人の想いを共有する。本人の意思を最優先する。なにかを決めようとするのではなく話し合って未来につなぐ。話し合うことがとても大切なこと(オープンダイアローグ)。最後にこれでよかったんだよねと皆で話し合える事が大切。病気は本人らしさを奪ってしまうが、きっとその辛さは家族や医療者など誰かの役にたてる。
今の見取りの文化を変えることが大切。台湾では最後の一息というが、、。老老介護でも独居でも見取りができる在宅医療を目指している。何もしなくてもよいですよ。関わる人達が亡くなる瞬間を誰かが見てなくて良い事を理解している事を理解してもらう。
在宅医療とは、、think different ‼︎。クレージーな人、、物事を変える人、本気で信じる人。出る杭は打たれる。いつかわかる時が来る。天才と言われる人達。個人の多様性を認めてそれを認める医療。在宅医療で大切なことは不安を取り除くこと。安心できること。亡くなっても納得できること。本人の望み通りの最後でした。生き方に向き合う。頑張ろう!
 


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